ユーロコイン |
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2002年からヨーロッパで流通しだしたユーロコイン。すでに手にされた人も多いでしょう。コインの裏側の模様も国ごとに違うようで、なかなかおしゃれかなと…。 ユーロコインの中で、1ユーロと2ユーロのコインがアレルギーを引き起こす原因になっていると、2002年の秋、スイス・チューリッヒ大学のフランク・ネスレ教授によって報告されました。1ユーロと2ユーロのコインは、ドーナツ状の外側のリングとその中心の円盤に違う金属が使われています。 1ユーロでいうと外側は銅75%、亜鉛20%、ニッケル5%、内側が銅75%、ニッケル25%の合金です。この合金の境目に汗などがつくと、ニッケルイオンなどが溶け出して金属アレルギーが起こるのです。これは、種類の違う金属同士が接触していて、そこに汗などの電解質があると金属が溶け出しやすくなることが原因と考えられます。 もちろん、通常の旅行でユーロコインを触ったくらいでは別段問題はないでしょう。 ちなみに、イギリスの2ポンドコインやカナダの2ドルコインなどもユーロコインと同じような形状をしていますが、金属アレルギーの話を聞いたことがありませんから、こちらは大丈夫なのでしょう。
参考文献:現代科学2003年3月号 写真提供:斎藤暢郎 (2003.2.18記 2005.2.10写真追加) |