こんな渦まき、見たことない!

蚊取り線香?いえ、星から吹き出すガスです

 日本も参加する国際プロジェクトALMAが、これまで見たことがないような、渦まく星を発見しました。
ちょうこくしつ座R星から吹き出す渦まき([ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)]) 
 この星は赤色巨星ちょうこくしつ座R星です。
 赤色巨星は年老いた星で、中心核付近ではヘリウム核融合が起きています。 こうした星は不安定で、大きく膨らんだり、小さく縮んだりします。 そして数万年に1度、数100年間にわたって突発的にガスを放出します。
 これまで赤色巨星からのガスは球状に広がると考えられていましたが、ちょうこくしつ座R星は、水を撒きながら回転するスプリンクラーのように、ガスが渦をまいていました!

 研究者たちは、ちょうこくしつ座R星には、未発見の伴星があって、その影響でガスの広がり方が渦状になっているのだろう、と考えています。

 ALMAは南米チリにある巨大電波望遠鏡群です。 来年に本格的な観測を始めます。完成前の状態でも、これだけ驚くべき発見があったのですから、完成がとても楽しみですね。

★原文は英語ですが、ヨーロッパ南天文台のホームページをご覧ください。


2012.10.13記(石坂

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