スターダスト、リターンド |
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星屑が語る太陽系の起源研究者たちが待ちに待った瞬間が訪れました。アメリカ航空宇宙局NASAのスターダスト探査機が、7年間46億kmにおよぶ旅の末、 ヴィルト第2彗星のチリを地球に持ち帰ったのです。 彗星(ほうき星)は、"汚れた雪だるま"、"凍った泥団子" と呼ばれ、太陽系誕生の頃の物質が変質せずに保存されている、と考えられています。 そのため、彗星から放出されるチリを詳しく調べれば、太陽系がどんな状態で、どんな物質からできたのか手がかりがつかめると期待されているのです。 さらに、彗星にはアミノ酸が含まれているとされ、地球生物に必要なアミノ酸が宇宙から彗星によってもたらされたのではないか、と考える研究者もいます。 彗星に含まれるアミノ酸を詳しく分析し、地上のアミノ酸と比較することで、地球生命の起源にも迫れるかもしれません。 宇宙空間で採取されたチリは丈夫なアルミニウムのカプセルに密閉された状態でアメリカ・ユタ州の空軍基地に着地しました。 今後、NASAの研究所で詳しい分析が行われます。 日本のハヤブサもトラブルに見舞われて地球への帰還は遅くなりそうですが、太陽系の起源を語るもう1種類の天体・小惑星のサンプルを持ち帰る予定です。 太陽系探査は、観察するだけの時代から、天体の物質を持ち帰り、地上で精密に調査する時代へと変わってきたのです。 ここ数年で、太陽系の起源に関する知識が飛躍的に向上することでしょう。 ※原文は英語ですがNASAのプレスリリースをご覧ください。 2006.1.18記(石坂) |