近づきすぎ! |
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銀河系中心ブラックホールを巡る星われわれの銀河系(天の川銀河)の中心には太陽の数百万倍もの質量をもつ 巨大なブラックホールがあると考えられています。今回ドイツのマックスプランク研究所の研究グループが10年間の観測を基に、 その確実な証拠をつかみました。 彼らはヨーロッパ南天文台(ESO)の巨大望遠鏡(VLT)に補償光学機器(AO)を 取り付けて、銀河系中心方向を10年間にわたって詳細に調べました。 その結果、15.2年周期で銀河系中心(いて座A*)をめぐる星の軌道を確定できたのです。 この星はなんと、銀河系中心に、たった約17光時(=約122天文単位=約183億km)!!にまで近づくのです。 その時のスピードは秒速5000km! ここから、太陽系と同程度の大きさのところに太陽の260万倍の質量が詰め込まれていることが わかります。今までの観測では、10光日(=約3000天文単位)ほどまでしか絞り込まれていませんでしたから、 今回の結果は銀河系中心に巨大なブラックホールが存在することの、これまでで最も確からしい証拠となります。 この結果は2002年10月17日発行のNature誌で発表される、とのことです。 本文は英語ですが、 ESOのプレスリリース をご覧ください。 2002.10.20記 |